百年の間

早起きが得意。

時速36㎞ツアーファイナルZepp新宿公演に寄せて。

はてなアカウントを作ったはいいものの普段から誰にも見せない日記を書いていて、そこに日々のあれこれを書いてるので先延ばしにしていたはてなブログ。2月17日にZepp新宿にて開催された時速36㎞コンプレッシドクリーンサスティーンツアーのファイナルを観てその会場で思ったことが薄れる前にちゃんと残して置こうと思って初めての記事を書いてみます。うろ覚えライブレポ兼時速に対して思っていること兼普段思っていること、みたいな内容です。句読点の位置がおかしかったら申し訳ないです。

 

時速が2023年4月に「3年以内にZeppを埋める」と言って(その場にいた訳ではないので細かいニュアンスが合っているかはわからないです)宣言通り2024年2月にZeppをソールドアウトさせたことが本当に本当に嬉しくて家の中で1人感動しつつにっこにこしていました。なんだかすごい光景が見れるんじゃないか、みたいな予感がありました。それにしても早すぎるだろ。

近場のライブでは無くてファイナルのチケットを迷うことなく申し込みました。

 

Zepp新宿に行ったのは初めてだし新宿という街自体もそこそこ行ったことはあるもののあまり詳しくなく、どこの辺りにあるのか分かってなかったんですがあんなに栄えた所の地下にあるなんて想像すらしていませんでした。Zepp新宿に行ったことのある人たち、驚きませんでしたか?

どうやら歌舞伎町タワーというでっかいビルの地下にあるらしく、そのビルの中を少し散策してたらネオンがビカビカしてる飲食店街やおしゃれなナムコが入っていて一緒に行った恋人と「ひえ~」となっていました。

そのビルの壁面に大きな大きなスクリーンがあって、そこに時速36㎞の写真が映されていてなんだか感動しました。時速の事を知らない通りすがりの人達の中にあのスクリーンをみて時速の事が気になって聴いてくれる人が少しでも居たりするんだろうか。時速に限ったことではないですが。

 

ドリンク代が交通系ICカードで払えることに感動しつつ中に入り、想像していたよりも階段を下りて行きようやくたどり着いたZepp新宿。

前方の方へ行ってできるだけ近くでみようかなと思ったけれど前に人が来たらメンバーが見えなくなるな、と察して後方にある段差最前へ。自分は身長が低いのでライブハウスで悲しい思いをしたことが多々あります。小山田壮平の弾き語りライブに行きほとんど小山田壮平の右腕しか見えずに帰ったことなどなど。

それと、ライブを観に行ってお客さんが揺れていたり手を挙げている光景を後ろの方から眺めるのも好きっていう人は少なくないんじゃないかなと思っているのですがどうでしょうか…?ミュージシャンのライブに限らず、多くの人の心が同じように動いているのをリアルタイムで感じ取れる機会というのは良いものだなと思います。

 

時速のライブに行くのは初めて、というか自分が連れて来た恋人と「あのミラーボール今日光るかな?」とか「二階席には誰がいるんだ…」というような会話をしつつ徐々に埋まっていくZepp。1300人ちょっと居たらしいですね。

ここに集まった人たちみんなが時速を観に来ているんだと思うととっても嬉しかったし、知る由もないけれど生活のどんなタイミングで時速のどの曲を聴いたりしてるのかななんて思ったりした。自分は仕事の行き帰りに車の中で聞くことが比較的多い気がします。ランダムで流すことが多くて【素晴らしい日々】や【アンラッキーハッピーエンドロール】や【銀河鉄道の夜明け】が流れると元気が出るので嬉しいし仕事終わりは【花束】とか【ラブソング】とか【cakewalk】を聞いて浮かれたくなったりします。

「時速の曲は週末の仕事終わりに聴くと染みますなぁ」なんて思ってた時期があったけれど今は断然週明け月曜出勤時にパワーを出すために聴く方が効く。

 

東京から帰って来て少し時間が経っているし記憶力もめちゃくちゃいいわけじゃないのでライブ中のことを詳しく書けないけれど、それでも覚えている所や曲に対して日々思っている事とかを、時速ファンの方がSNSあげていたセトリもみつつ書いていきます。

 

18時開演。時速の入場SEってとてもワクワクするので好きです。これを書いてる最中にネットを色々漁ってたら「透明雑誌」というバンドの曲だという事がわかってYouTubeのコメント欄ってたまにこういうとても有益なコメントがあるよなと思いました。

見えなかったけれどギターボーカルの慎ちゃんはきっと入場してにっこにこの笑顔を見せたと思う。

すぐに七月七日通りから始まるかと思いきや【nami】という新曲。新曲なのか特別に作ったオープニング演奏なのか分からなかったけれど始まるぞ始まるぞ!と、徐々に興奮していくような気持ちになったのを覚えています。

そこからの【七月七日通り】が始まった時のフロアの「待っていたよ」と応えるような手拍子がとっても良かったですね。あの歌いだし。

時速を初めて聞いたのはコロナが始まる前にYouTubeでみた【七月七日通り】だった。ROKIというバンドの存在を知って色々聴いていたら関連動画に出てきたはずで、その時はあまり良さが分からなくて他の曲を聴くには至らなかったのですがコロナ禍中に再び聴いたら「なんかめっちゃいいな…」と思えてそこから好きになっていきました。

話は戻って、確か始まって数曲はほとんどMCを挟まずに続けていて徐々に熱量が上がっていくのを感じました。

ライブ中にあまり大声を出したり手を挙げたりせずにいることが多いのですが【スーパースター】のサビで皆と一緒に叫んでいました。慎ちゃんの「俺のギターで」の煽りにギターの開君がオラオラと言わんばかりにギターソロを弾いてオギノさんのベースソロに続いていくあの流れも良いですね。

あまり多くのミュージシャンを知ってるわけではないですがその中でも自分が一番好きなベーシストことオギノさん。彼のライブパフォーマンスや歌詞や作り出すベースラインやその他もろもろがとても大好きなのですが【スーパースター】のベースがとっても好きです。2nd mini albumのタワレコ予約特典でついてきたライブDVDに収録されてる【スーパースター】の始まりは何回でも観たい。今回のライブでは聴けなかったけれど【素晴らしい日々】のベースもとっても好きだし、自分の音楽の知識量が乏しいだけな気もしますがこの曲を初めて聞いた時はこんなベースライン可能なんだ…っていう感動がありましたし今でも感動しながら聴いてます。

 

そして【アンラッキーハッピーエンドロール】。

オギノさんがいつだったか「ハローを超えたと思う曲が書けた」と言っていた曲だと記憶しているけれどお世辞とかではなくて本当にそれくらい良い曲だと思います。とっても時速らしさというかオギノさんらしさが詰まった名曲だと思います。あまり怒りっぽくはない自分でもライブで、または日常でこの曲を聴くと自分の中の熱量みたいなもののギアが上がる感覚がある。

「生きてるだけで偉いらしい ありがとうでも間に合ってます」

いつからか生きてるだけで偉いよ~だとか起きれただけで偉いよ~みたいな言葉を聞く様になって確かにその言葉で救われるものがあるのは実感として分かるんだけどその言葉で失うものもあるよなと思っていたからこの歌詞が嬉しかった。

最高にイカしてるMV。


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cakewalk】は前からずっと思ってたことがあって、この曲を聴くと椎名林檎の【幸福論】に感じる献身性とか無償の愛みたいなものを思い出すし、慎ちゃんが生きてきた中で構成されたであろう優しさが詰まってるなと思うのと同時に彼のナチュラルボーンな優しさを感じられる曲だなと思います。

 

ムーンサルト】のあの青い照明とっっっっっても良かったです。

印象的に残ってる照明はいくつかあるけれどその中でも特別に印象的だった。

間奏が終わった後に少し静かになり

「なるだけ馬鹿みたいにあなたの場所を目指す軌道が悲しくならないように切実さは似合わないから」

と始まって徐々に盛り上がって行き転調と共に大サビが始まった瞬間に照明の青色を反射させて周り出したミラーボール。

思わず恋人と顔を見合わせてにっこりしました。

自身は光らずに外部からの光を反射して輝いているミラーボールってまんま月じゃん!なんて後から思っていました。

公式インスタにミラーボールが光ってる時の写真が載ってて感謝です。

どういう時にこの歌詞が出来ていったんだろうと今でもたまに考えるけど、海や川の水面に反射した月を見た時なんじゃないかなと個人的には思ってます。

体操競技の技名であるムーンサルトが宇宙遊泳と呼ばれているのも興味深い。

そっから派生して、この曲を聴くとマリオサンシャインというゲームで偽マリオが描いた落書きの中に本物マリオが入っていくシーンがたまにちらつくようになっちゃった。余談ですがマリオサンシャインRTAは見てるだけでもかなり面白いし歴史も面白かったのでお勧めです。

 

 

 

照明で他にも印象的だったのが【ラブソング】。

全体的に暗いなかほんのりとオレンジの光が照らしてるような照明で記憶違いじゃなければ曲が終わるまでずっとその状態。

もっと白色とか黄色とか明るい照明のイメージを持っていたから予想を裏切られたようにも思えたけど、恋人もしくは夫婦(もしくはそのどっちでもない)二人が夕暮れに歩いているワンシーンを切り取った曲(と思っている)の照明として、曲中で大きな変化は無かったあの照明はとってもぴったりだったなと今では思います。

 

【かげろう】では主にドラムのヒデアキ君を見てました。ドラムは叩けないし詳しくは分からないけれどなにやらとんでもなくドラムが大変な曲だそうで…音源をヘッドホンでちゃんと聞くと確かに常にどんどこどんどこドラムが鳴っているしツーバスだったっけ…?っていうくらいバスドラムの音が聞こえる気がする。

ラスサビ前のあのドラムソロ(?)は音源で聞いてもとても格好良いんだけど生で観ると本当にめちゃくちゃ良いです。一番サビ前の「イェーーーー」とあのドラムソロ(フィルイン?)がとっても痺れます。

歌詞でいうと「肺の四隅まで吸い込んでいる」という所が好きで、慎ちゃんの言葉のセンスをとっても感じられる歌詞だなと思います。肺の四隅て。

ヒデアキ君、MCで他のメンバーが話してるときによくお客さんをみてるような印象があったけれど「名阪のライブにも来てた人見つけた!」と言っててやっぱりめちゃ見てる!と思ったりしたし、たくさんライブに行きたいから行ってるだけだったとしても気づいてもらえるのってめちゃくちゃ嬉しいだろうなとも思ったりした。話は変わるけどヒデアキ君ってメンバーの中で一番白Tシャツが似合ってる気がします。

話始めると場の雰囲気が一気に明るくなるのを感じられるし、たぶんヒデアキ君のトークを楽しみにしてるお客さんも少なくないんだろうけれど場を支配しすぎてしまうために公の舞台で話すのをセーブしている(させられている…?)そうなのでMCで話が始まるとめちゃ嬉しいです。

 

慎ちゃんがギター一本で「週明けの朝の白々と」と歌い出すかと思いきやマイクから離れて皆の合唱から始まった【ハロー】。

曲の良さは言わずもがな、あの日一番Zepp新宿が揺れてました。


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二年前(もう二年も…)に尾田栄一郎先生の短編作品が上記動画になったときにハローがエンディングで使われたこともあるしワンピースのFILM REDで時速も曲提供あるか…?あわよくばOPかEDに起用されないか…?と密かに思っていました。ワンピースに限らずこれからも何かの作品とのタイアップが見られると嬉しいです。【アンラッキーハッピーエンドロール】とかめちゃくちゃOPとしてばっちりじゃん…と思ってます。

 

恥ずかしさとか自意識とか後ろの人の迷惑になるんじゃないかみたいな気持ちがめちゃくちゃあって今までの人生の中でほとんどライブ中に手を挙げたことがなかったけど、ライブ後半にかけての畳みかけというか熱量がとんでもなくて何回も拳をあげたし一緒に歌ってました。色んな曲中でオギノさんが叫んだり煽ってるのを観ると純粋にかっけぇなと思うし気力を貰うしそういうのを全部ひっくるめて嬉しくなるのですが今回も歌い叫んでて本当に格好良かった。ライブ数日後にツイッターに上がった下記のダイジェスト動画で【化石】の曲中で別の【生活】という曲の歌詞を叫んでるオギノさんが見られます。荒々しいのに綺麗だなとすら思える。

この先そう簡単には忘れないし度々思い出すだろうなと思っていたMCの言葉も動画にしてくれてもう一度ちゃんと聞きたかった言葉が聞けて嬉しかった。

 

 

 

MCの中でオギノさんが慎ちゃんに向かって「お客さんだけじゃなくて後ろの俺らに対しても言葉にして言ってくれよ」みたいなニュアンスで振ったあとに慎ちゃんが「いやでも、数とか場所とかじゃないんだけどさぁ」と言っててオギノさんに「保険をかけるな!」と怒られ?ていて二人らしくて良かったです。ちゃんと言葉にして「いつか武道館でライブをする」と言ってくれたことが嬉しかった。武道館に立つぜ宣言を生で聞いたのって人生で初めてかもしれない。大袈裟じゃなくて生きる楽しみが増えました。ありがとう。

MCで何かしらの発表があるかなと思っていたらライブ中盤頃に「なんも発表はないです!」って明言していて少し寂しかったけれど、何も発表はないのにこんなに大きな会場を埋めてバシッと決めているのもそれはそれでアツいな…と思ったりしてました。

 

アンコール一曲目。慎ちゃんが「もう一回あれやりたいんだよね」みたいな言い方をして観客の合唱から始まった【夢をみている】。記憶を頼りにして書いてるけど本当に合唱から始まったか不安になってきた。細部までまた観たいからライブ丸ごとDVDにして販売して欲しい。

アンコール二曲目の【リーク】は最近になって良さが分かってきた気がしていて、時速のライブに行き始めてライブで初めて聞いた時はどういう曲かもあんまりわかってなかったけれど周りの観客が「きたきたきた」という感じに沸いていて、大事にされてる曲なんだなと思ってたけれど勘違いじゃなければ時速が作った初めての曲だそうで。

イントロの開君のギターソロ、時速の色んな曲の中でも群を抜いて好きなギターソロです。アンコール二曲目にあのソロが聴こえたときは「きたきたきた」と思いました。

 

ここでメンバーが裏にはけていき再び始まったアンコール。手拍子の最中に色んな叫び声が聞こえてきたけど誰かの「ありがと~~~」って大声が聞こえてきて「代弁してくれてありがと~~~」と思ってました。コロナで長い事ライブが出来なかったり中止になったり控えめに行われてたりして一時期は「もうこの先ライブ中に観客の大声を聞けることってないのかな」なんて簡単に悲観的になってたけど全然そんなことはなくて、最近ではライブ中に合唱があったり掛け声が聞こえるようになって、あの光景が戻って来て良かった

 

最後の曲は【Stand in life】。この曲はファーストフルアルバムの「輝きの中に立っている」の最後に収録されてる曲で、自分はこのアルバムのジャケットやら一曲一曲やら読ませる気があるんか?!?!っていうくらいちっちゃい字で書かれた手書きライナーノーツまで全部全部好きで、中でもこの曲は日頃からよく聞いたり歌ったりしてた曲で本当に嬉しかったです。1分30秒近くあるアウトロはもはやエンディングだなと思う。

このアルバムが発売された頃はやけに広い家に一人で暮らしていて、まぁ可もなく不可もなくいやちょっと不可寄りかもみたいな生活を送っていてあの頃のそういう人生をまぁめちゃくちゃ悪くもないかと思わせてくれたし、間違いなく豊かにしてくれたアルバムでした。

あの日のライブでの本当に最後の曲として演奏された【Stand in life】の終盤、たぶんあの日初めて何色も使ったカラフルな照明が回りながら会場を照らしてた光景がまさに「輝きの中に立っている」のジャケットイラストと重なって見えて、彼らからのささやかで盛大なエールのように思えてとても嬉しくて幸せな気持ちで拍手で返しました。

貰った分、無理の無い範囲でグッズを買ったりライブに行ったりCDを買ったり、たまにはこうやって言葉にして返していきたい。

 

生活の中のあらゆる輝きはほとんどが単色ではなくて鬱々とした暗い色の中に華やかな黄色だとかを見つけたりすることがあったり、暗い色を塗りつぶすように上から綺麗な色を塗っても所々の隙間から暗い色がたまに顔を出すな、みたいな事があったりしますが、あのツアーファイナルのライブや自分は行けなかった他のライブ、時速36kmというバンドが放つ輝きというものはそう簡単には濁らないし優しくて強いなと思う。

と思えるのも自分が今は割と健やかで恵まれた場所に居るからなのだという事は頭の片隅に置いておきたい。人生。

 

ライブが終わってそのまま袖に行くかと思っていたらギターの開くんがマイク前にたって何やら言いたげな様子だったので「本当は何か発表が…?」と思ったら「皆で写真撮るやつやりたいんだけど…」と言い出して本当にクールでキュートな男だよ!!と思った。

客席を背景に撮るあの写真を今まで撮ったことないんだっていう驚きもありつつ、さすがに撮りたいって思っちゃうくらい感無量な日だったんだなと思えて嬉しかったです。

 

 

 

 

小さくだけど自分達だと認識できるくらいには映れて嬉しかったです。こういうのたいてい隠れがちなので。

 

 

 

実績解除:新幹線の中でビールを飲むの図

初めて新幹線の中でビールを飲んだけどこれから時速のライブ&そのまま宿泊して東京観光が待っているのも相まって幸福度すごかった。

名古屋駅のデパ地下の惣菜は味噌カツも天むすもサラダもあって美味しくておすすめです。